他人のことのほうがよくわかる理由

オラクルメッセージ

占い師の方とお話していてよく聞くのは「他人のことはよくわかるんですが、自分のこととなると」というセリフです。たしかに、わたしもそう思ってしまうことがあります。でも、厳密には自分で自分を占ってはいけないなんていうルールはないし、自分で占ったからといって当たらないというのであれば、普段から客観的な占いの言葉になっていない可能性がみえてきます。

しかし、人間の言葉の進化を考えてみれば、占いに限らず、他人のことのほうがよくわかるのは当然のことといえます。なぜなら、言葉は、目の前にあるものを説明するために進化してきたから。犬とか猫とかを考えてみても「そこに~がある」「~してほしい」という主張はあっても、自分の内面を言葉(鳴き声)で表現することはありません。仮に態度で示すことはあっても、それは「怒り」とか「嫉妬」とか、それを見ている人間が後付けで説明しているに過ぎないわけです。そのため、動物から進化した人間でも、自分の内面を表現するのは苦手であって、それがカードを使ってもうまく言葉にできないというわけです。

だから、他人のことのほうがよくわかるというのは、進化的にまったくその通りです。自分のことがわからないからといって、自分を責めたり、「なにが悪いんだろう?」と落ち込む必要はありません。そういうもの、だからです。また、他人に対して「どうしてそんなこともわからないの?」と思う必要もありません。やはり、人間は自分のことよりも他人のことのほうがよくわかるし、表現できるから、なのです。

『Pure Magic Oracle』 by Andres Engracia

陰陽五行による解説

「自分」は陰陽五行では「土」に象徴されます。「土」は「自分の立ち位置」なので、いつも意識していないと、いつのまにかそれが当たり前になって「他人」にもそれを当てはめて考えてしまうようになります。「他人」は「自分」とは違う「個性」なので「水」に象徴されると考えます。「自分」の「枠」を中心にしてしまうと「他人」の考えがみえなくなりますが、自分よりも「他人」のことの方がよくわかるのは、自分と違うところに目がいくし、表現できてしまうからです。

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