言葉で「未来」と言ってしまうと、なにかそこに確定的なものがあって、それがいかにも現実のような感じがしてしまいます。しかし、実際には、そこに「未来」なんてものはなくて、これから創っていく（？）以前に、今は存在すらしていないわけです。わたしたちの目の前には、「現在」だけが存在していて、「未来」というのも、その積み重ねの概念的なものに過ぎないのです。
「未来」は不確定なもので、それどころか、わたしにとっては「今」どうするかがすべてなのです。ですから、仮に、タイムマシンがあったとしても、それぞれがみる「未来」の姿は、すべて違って当たり前。いや、そこでみえるものさえも、次の瞬間にはもう別の世界の話になったり、空想に過ぎなかったことを思い知らされることになるでしょう。
だからこそ、わたしはどういう「未来」にいたいのか、どういう「未来」をみたいのか、そこに焦点を合わせることが大切です。今のわたしがここからみる「未来」は、存在すらしない。でも、ゆえに、どういう「未来」へもアクセスすることができる。本当のわたしはどうなりたいだろう？
『AVATAR ORACLE』 by Nari Anastasia
Rockpool Publishing
陰陽五行による解説
「未来」は「存在しないもの」だから「目にはみえない」なので、陰陽五行では「水」に象徴されます。そんな「未来」をあたかも「現実」かのように捉えてしまうのは、「今」を生きることしかできないからかもしれません。「今」「現在」の感覚で「未来」の可能性すら潰してしまうのは、まさに「土」が「水」をやっつける関係（「土剋水」）であるといえます。
Rockpool Publishing
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