勉強に集中したいと思って机に向かった瞬間に、いろんな思いがあれもこれもと浮かんできてしまって、目の前の課題どころではなくなってしまいます。ふと、必要な教科書をカバンに入れたままだと気がついて、足元のカバンを探ります。教科書をカバンから引っ張り出して、机においてみたけれど、やっぱり集中できなくて、いつのまにか携帯をいじったり、部屋の片づけをしたりしてしまうんです。
今、自分に必要なことは勉強だということはわかっているはずなのに、それでも、わたしはそれとは反対のことをやろうとしてしまいます。今度のテストでいい点数を取らないと、成績がクラスで真ん中以下になってしまって、みんなからはみ出したグループに入れられて、やっかい者扱いされてしまうかもしれない。そんな不安が湧いてきて、勉強しなきゃと思うのに、ますます集中力はなくなって、ついに眠気にまで襲われてしまいます。
大人になってからも、この感覚は抜けなくて「がんばらなきゃ!」と思えば思うほど、集中力がなくなって、眠たくなったりしてしまっていました。大人は毎日の仕事が試験のようなものだから、この1回の仕事を大切にしようと思うと、毎日がへとへとになって、家に帰るまでの車のなかで泣きながら帰ることもしょっちゅうでした。
今になって思うのは「がんばらなきゃ!」じゃあないんだよな、ということです。わたしが「がんばらなきゃ」と思えば思うほど、その自分の強い思いがまわりのひとにとって『脅威』として映るので、無意識にまわりのひとから「潰される」ことになってしまうのです。集中しようとしたときに「あれもこれも」となってしまうのは、相手の無意識から攻撃されて、脳が電気的に麻痺しているような状態です。無意識なので、相手に悪意はなく、また自分も誰かにその攻撃をしてしまっている可能性もあります。
重要なことは、わたしの集中力が続かないのは、この相手から与えられた攻撃のためであり、あれこれ浮かぶ考えも、自分のものではないということです。ですから、集中したいときに、そんな考えに囚われてしまったら「これは自分の考えではない。誰かに攻撃されている。」ときっぱり自分と分けていくことが大切です。自分のことも、相手のことも責める必要はありません。ただ、肩の力を抜いて、目の前のやるべきことをやるだけ。それに気がつくことだけです。
『The SIGNS OF THE TIMES ORACLE』 By Krystal Banner
陰陽五行による解説
「思い」のパワーは、陰陽五行では「木」です。「木」は「木剋土(もっこくど)」の関係によって「土」をやっつける性質があります。そのため、わたしが「がんばらなきゃ」と思って「木」のエネルギーを高めていくことは、相手からみると自分の「土」=「枠」を破壊されてしまうのではないか、という恐怖になってしまうのです。実際、テストでわたしがいい成績を取ったら、相手は順位がさがる可能性があり、それは「土」=「居場所」を失われることになります。
そして、相手は「土」がつぶされないようにと「執着」していくことになります。これは「土」から進んだ「金」です。「金」は「金剋木(きんこくもく)」の関係があるので、わたしの「木」=「思い」に対して、やっつけるというはたらきになります。そうなると、わたしの「思い」や「集中力」はやられてしまって、それを発揮することができない、となるのです。
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