小さい頃、信号待ちの時間に母といっしょに「青にーなれ!」と信号に向かって指さしをやる遊びが流行りました。わたしがいくらやっても信号は青にならないのに、母がやると一発で信号はピカッと青になったので「母は本当に魔法が使えるんだ!」と思っていたものです(車の信号が赤になったら、歩行者の信号は青になるのを知っていたら、簡単ですね)。あれから、大きくなって、信号機のネタははっきりわかっているけれど、それでもどこかで「母親が言ったことは本当になる」っていう“魔法”は信じ込まされていて、それに支配されているときがあります。
テストでいい点数が取れないと「だから、言わんこっちゃない」と言われ、つまり、母はこうなることをすべて知っていたと刷り込まれました。友達と仲良くできないと「ほら、言った通りになった」と言い、「あの友達とあなたはそもそも合わないことを知っていた」と、母はすべてお見通しでした。だから、今でも、わたしがなにかに挑戦するとき、わたしが自由にしようとするとき、母の顔が曇るとそれだけで「あ、うまくいかないのかも」と勝手に自分が思ってしまっているのです。
いや、挑戦するとき、勝手に母親の顔を思い浮かべて、それを伺おうとしているわたしがいます。なにもマザコンだからではなく、そういう教育をされてきたから。母がすべてを知っている魔法使いで、常に自分にとっての神になってきたから。でも、その神は本当は何もわかっていなくて、後だしで「だから、言わんこっちゃない」と決め込んでいたのよね。なーーんだ、そんなのくだらないってことに気がつくと、ちょっと自由に、本来の自分の、自分だけの頭で考えて、楽しく動けるようになっていく。
『The Quantum Oracle』 By Sandra Anne Taylor
陰陽五行による解説
「母親」は陰陽五行では「土」に象徴されます。「土」は「枠」であり、それは自分が成長するために不可欠ですが、しかし、どこかで抜け出さなければ腐っていくものです。そのため、どこかで「母親」の「枠」から脱出することが必要ですが、わたしの場合は、それが「母親」=「魔法使い」となっていたから、支配がとても強かったと書いてみました。本当は、母親も人間だったと気がつくだけで、抜け出していくことができるのです。誰かのお役に立てれば幸いです。
コメント
I could not resist commenting. Very well written!
Thank you!d(⌒ー⌒)!