大学生のとき、教授に「どうしたらもう少しいい成績をとれますか?僕にはなにが足りないのでしょうか?」と質問したことがあります。わたしはどれだけがんばってもうまく結果が出せなくて、いつも「もうちょっと」という具合で、どうしたらいいのか途方に暮れていたんです。
考えてみれば、学生のあいだはずっとその感覚がありました。中学校に入るころには、まじめでがんばるけれど、結果が出せない。たまにいい点数は取るし、それなりに賢いと思われてはいるけれど、本当に賢いひとたちからは仲間と思われていない。という感覚にとらわれて、やってもやっても結果を出すことができないと感じていました。
今から思うと、テストのたびに「もうちょっとやなー」ってフィードバックされ続けていたのを思い出します。塾に通いはじめて、テストの点数を気にし出した小学校高学年のころ、75~85点あたりの点数が多かった。まわりからみればそれなりの点数があったはずだけど、家に帰ると「もうちょっと」「ここのところができていればね」って評価されてしまう。だから、自分のなかでは「もうちょっと」がいつものクセになって、そういうキャラクターを作り出してしまったようです。
どんなことでもうまくいくのは、うまくいったのを認めることができたとき。「うまくいってる!」と思えたとき、また「うまくいってる!」が起こって、連鎖していくんです。「うまくいってる」のネガティブ変換が「もうちょっと」ですね。「もうちょっと」って思うのは「うまくいってる」から。だいじょうぶ、想像よりもずっとうまくいってる。
『Secrets of the Ancestors Oracle』 by Abiola Abrams
陰陽五行による解説
「もうちょっと」と思うことは「まだできる」と思うこと。まだ可能性があるというのは陰陽五行では「木」に象徴されます。一方で、実際にうまくいっているときは「実現」している状態なので、これは「土」に象徴されます。そのため、「もうちょっと」と思えば思うほど、実現している状態から遠ざかり「叶っていない」状態になっていくことがわかります。
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