スピリチュアルや心理学の勉強をしていると「引き寄せの法則」や「思考は現実化する」ということがいたるところに書いてあります。この法則は「自分が感じていることが現実となって、目の前に現れる」というものですが、過度なアファメーション(ポジティブな言葉を唱えること)は逆効果であるとか、現実とかけ離れていることは逆に「それは無理」ということを感じてしまうから、余計に理想から遠ざかるとか、意外と条件が厳しかったりします。
「引き寄せの法則」を使うためには、たしかに自分の心が「感じている」ということが大切です。無理やり呪文を唱えてみても「疑い」や「お試し」のような気持ちがあると、それが叶うことはないでしょう。しかし、じゃあ、お金持ちになりたいとして「お金持ちの感覚」を再現できるかといえば、実際には「お金持ちになったことがないから、どういうものかわからない」というのが正解です。やったことないことはわからないものです。ですから、よくいわれる「感じている」というのも実際には難しいと考えられます。
では、どうするか。赤ちゃんが話し始めるのはおよそ1歳の終わりごろだとされています。また、ある説では7000回以上同じ言葉を聞くということが条件だといわれています。1年は365日ですから、1日10回として2年で7000回を超えてくる計算になり、一般的な言葉を発する時期とまさに重なることがわかります。「ママ」「ごはん」など、はじめての言葉として登場するのは、この回数を超えたものから順番になっていると考えると納得のいくところです。ひとつの思考が「現実化する」のも、7000回情景を浮かべることが条件であるという説があります。赤ちゃんが言葉を発するのと、回数が同じなのです。つまり、毎日10回で約2年。問題はこれだけの回数、これだけの期間、自分の思考をそこに留めることができるのかということです。
2歳までの赤ちゃんは具体的に言葉の示すものをイメージするわけではないでしょう。見たことないものの方が多いので、はじめは言葉だけが先です。大人のわたしたちは、つい言葉にイメージをつけたくなりますが、7000回の回数を重ねることを条件としたとき、情景を思い描くことが重要で、そこに意味は必要ないとわかります。つまり、赤ちゃんと同じように1から作り上げるので、難しいことは考えなくていいのです。
まとめると「引き寄せの法則」は理想の情景を7000回以上イメージすることです。期間や意味、それ以上難しいことは考えなくていいといえるでしょう。
陰陽五行による解説
「引き寄せの法則」は「思い」が「現実」になるという法則ですが、陰陽五行でも「木剋土(もっこくど)」の相剋ルートによって、この法則の説明が描かれています。「思い」は「木」に、「現実」は「土」に象徴されますが、あいだに「火の触媒」が入ることによって、それが現実化するのです。この「火の触媒」とは「愛」「共感」の象徴であり、自分で自分を認めることです。つまり、自分の思考を「愛する」ことができたときに、「思い」は「現実」に向かって進んでいくことができるとされます。
赤ちゃんがひとつの言葉を7000回以上を聞いて話し始めたとき、最初の言葉は「まんま」「おっぱい」「いないいないばあ」「ママ」「はーい」が多いそうです(ネット上のランキングより(「パパ」は8位でした))。これらは間違いなく赤ちゃんが好きなものであり、自分のなかに出てきた「思い」を表そうとしたとき、言葉が生まれると考えられます。つまり、「思い」を自分で「認める」ということが赤ちゃんの内側で起こっていると考えられます。
私たちの「思い」も同じです。7000回も繰り返された「思い」は自分のなかで「認める」ということが起こり、本当に「現実」に近づいていくのでしょう。
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