言葉よりも、そのひとの態度の方を重視するべきだといわれることがあります。言葉は口先だけで、嘘をつくことができるから、そのひとの態度をみたほうが、本当のことがわかるというわけです。たしかに、態度として表れることのほうが多いのも事実ですが、しかし、そこには必ず言葉があって、言葉ありきで態度が変わっているということもあります。
例えば、特に好物でもないものを「これが好き」と言って食べるか、「これが嫌い」と言って食べるかで、まったく味わいが変わってくるはずです。そう、ただ、そんな言葉を言っただけなのに。ここで大切なのは、言葉にはそれくらい影響力があって、普段、自分が発している言葉で、自分の態度まで変わってしまうということ。言葉の影響って、思っているよりもずっと強力なんです。
ですから、言葉と態度、どっちが大切で、重視されるべきなんてことはありません。どちらも表裏一体で、どちらが先でどちらが後でってことさえもなく、お互いに影響しあっているわけです。言葉ひとつの重みは重要だけど、その裏の態度はどうだろう?また、その逆は?言葉や態度のひとつひとつは、人間関係にとって、本当は浅いものに過ぎないのかもしれません。ノンバーバルなコミュニケーションって、思っているよりずっと深くて、無意識なんです。
『Pegasus Oracle』 by Alana Fairchild
陰陽五行による解説
「言葉」も「態度」も表現されるものであり、これは「明らか」に見えるものとして「火」に象徴されます。「火」は「目立つ」のでつい意識を持って行かれていまいますが、ポイントは「どうあるか」であって、そこに表されるものではありません。「どうあるか」はその人の「軸足」で、これは「金」に象徴されます。「火」は「金」を剋するので、「表される」ものが、その「軸足」を見えずらくしてしまうのも、陰陽五行で説明できることです。

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