大学で、生化学の教授が口癖のように「人間は、しょせんタンパク質が化学反応と電気刺激によって動いているにすぎない。どんなに美しいひとも、骨が皮をかぶっただけなのに、どうして恋をするんだ?」とおっしゃっていました。まぁ、こういってしまえば、元も子もないのですが(笑)。けれども、この話のポイントは「本質を見抜く力」という重要なことを含んでいると思っています。
自分がどれほど苦しいと感じることでも、それはホルモンによる化学反応であって、神経の電気的興奮にすぎないと考えてみるわけです。“心の苦しさ”と考えてしてしまうとうまく対処できませんが、肉体的かつ物質的な反応にすぎないと考えてみると「あ、ホルモンが分泌されているからなのね」「神経に電気が走ったからなのね」と少し客観的にみれる自分がいることに気がつきます。
このように客観的になるための力が「本質を見抜く力」だと思います。それは、科学的な事実として解釈することであったり、他人からの客観的な言葉を借りることもそうでしょう。また、「陰陽五行」もそのためのツールのひとつだと思っています。
『DIVINE ANIMALS ORACLE』 By Stacey Demarco
陰陽五行による解説
今回は「本質」ということを書いてみました。どんなに今が大変だと感じていても、たったひとつの「本質」だけは変わらない。それは「人間はやがて死ぬ」ということです。「死」は陰陽五行では「水」に象徴されます。また「水」は「最後に残ったもの」の象徴でもあるので、つまり「本質」のことでもあります。
陰陽五行の考え方において、目指すところはまさに「水」の段階です。「本質を見抜く力」とは、人生の目標である「水」につながる力であると思っています。
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