「今を生きる」ということを意識してみても、普段の生活なかでは「未来に対する不安」に怯え、「過去はこうだった」という経験に縛られて、純粋に「現在(いま)」を生きられなくなってしまっています。
本当は、過去にしても、未来にしても、わたしの頭のなかにしかないもので、実は「現在」とは何のつながりもないのかもしれません。だって、わたしが感じていられるのは「今」しかないから。「過去」をいくら感じようとしても、それはなにかの「記憶」であって、もはやそれを感じることはできません。誰かに「過去」が改ざんされいても、わたしは気づくことすらできないのです。また、「未来」をいくら感じようとしても、まだ起こっていないことは感じられないし、その状況すら予想もできないものなので、どうしようもないのです。
わたしには「現在」しかありません。「現在」に集中し、それを一生懸命楽しむことが、「過去」をステキな経験にし、「未来」を安心できる明るいものにしていく、唯一無二の方法なのです。さぁ、目の前を楽しもう!
『WISDOM of the ORACLE』 By Colette Baron-reid
陰陽五行による解説
「過去」にしても「未来」にしても、わたしたちの「頭」のなかにしか存在しえないものであり、「思い」の産物であるといえます。それは陰陽五行では「木」に象徴されるものです。一方で、「現在」は「今ここ」という感覚であり、陰陽五行では「土」に象徴されます。
「木」と「土」は、陰陽の関係で、「木剋土(もっこくど)」の関係により、「木」が「土」をやっつけることになります。つまり、「木」の「思い」は「土」の「現実」よりも強く、「現実」を歪めてしまったりするのです。「過去」や「未来」に囚われてばかりいると、「現在」をちゃんとみることができず、目の前のことに集中できなくなるのはまさにこのことを言っているわけです。
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